お菓子王国、近江
近江は菓子店の多い地です。
日本三大菓子処、京都、金沢、松江は茶道が盛んで、和菓子屋も格式の高い店が多いのですが、わたしが近江を歩いたときの印象では、近江のお菓子屋さんはもう少し庶民的。
だからでしょうか、和菓子の老舗「たねや」による、人気洋菓子店「クラブハリエ」をはじめ、洋菓子を作っている和菓子店も多くあります。洋菓子と和菓子のいいとこどりのお菓子を出している店もあります。
また滋賀には滋賀羽二重糯(しがはぶたえもち)という、幻のもち米とも言われる、ねばりと伸びがあり、キメが細かく、甘味のある絶品のもち米があります。それを使った和菓子も多いようで、今回食べた和菓子でも、餅が繊細に柔らかくて、格別のものが多かったです。
サイト「ショコラ入門」で紹介している「ドゥブルベ・ボレロ」のように、洋菓子の有名店もあり、わたしの中では滋賀は和洋菓子のレベルの高い地というイメージがあります。
高島屋の大近江展では、本店でも買えない限定品がいっぱい。試食会でいろいろ食べた後、近江展も眺めましたが、特にこの季節は桜スイーツがたくさんありました。
お餅が格別、「たねや」の「近江大福さくら」
これはそれこそ滋賀羽二重糯を使っているのかなあと思いました。ふつうの大福とはちょっとちがう、柔らかくてきめの細かいお餅で、ふつうは庶民的なイメージのある大福がずいぶんと上品な逸品になっていました。
桜の季節限定のさくらスイーツですね。
たねやの一部の商品は高島屋オンラインショップでも購入できます。
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■【高島屋】たねや
実演販売限定の叶匠寿庵の匠寿きな粉餅
食べたら、ふわっふわのきな粉餅でした。
すぐに固くなってしまうため、作り置きができない商品。だから叶匠寿庵の本店に行っても買えず、デパートなどの実演販売を行うときにしか買えないというきな粉餅です。
さらに3月10日(木)と11日(金)は和菓子教室、3月13日(日)にはホワイトデー向け和菓子教室も有料開催されます。体験だけでなく上生菓子とお抹茶もいただけるし、これは楽しそうですよ。
叶匠寿庵の和菓子も生菓子でないものはお取り寄せできます。
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■【高島屋】叶匠寿庵
いと重菓舗は餡と餅が一体化した「埋れ木」が格別
「いと重菓舗」は和菓子屋さんですが、和のテイストを取り入れたダクワーズなども出しているお店です。
今回試食させていただいた和菓子の中でも、わたしが一番好きだったのが、この「埋れ木」です。井伊直弼御用達という伝統ある一品。
白餡を求肥で包んで、和三盆糖に抹茶を加えてまぶしてあります。
外側の和三盆糖の上品な甘さがまず口に拡がり、噛むと白あんと求肥が一体化していて、本当に上品な逸品。ありそうで、他にない味でした。
試食し損ねたのですが、絶対わたし好みの味だろうと思ったのが、益寿糖。
求肥に和三盆糖をまぶして短冊状に切った、埋もれ木と似た、もっとシンプルな和菓子ですが、本店では予約販売なので、ふつうには買えません。
ふらっと行って買えるのは、近江展だけ。
ああ、やっぱり買って来ればよかったあ。帰宅が遅くなるからと、近江展であまり買わずに帰ったことをちょっと後悔。
その他和魂洋才のお菓子、チョコ餡ダクワーズも出しています。
定番はチョコ餡ダクワーズ「茶あわせ」。こちらは抹茶チョコの感じで、すっとおいしくいただけました。
桜スイーツは桜チョコ入り餡入りのダクワーズ「花がさね」。
こちらは餡の味が勝っていて、チョコをイメージするとちがう感じ。好みが分かれそうでした。
見た目は華やかで、お花見のスイーツとしておすすめできます。
春らしさ広がる「和た与」春ういろ
ういろうというと、ようかんのようにただ一色の棒を思い浮かべますが、「和た与」の「春ういろ」はなんとデコレーションされていました。
ういろうの上に蒸したもち米と思われるものと桜の塩漬けが載せられたものは、おはぎ的な味わいでした。
多賀大社の名物「多賀や」糸切餅
糸切餅には、和菓子にしては珍しいきれいな色が使われています。飴の柄みたいですよね。
これは元寇の際の蒙古軍の旗印から来ている色です。
「元寇?」
歴史の授業で習いましたよね。昔、蒙古軍が攻めてきたとき、神風(台風)によって蒙古軍が壊滅した話。
あのとき、平和が戻ったことを喜んで、あんこを包んだ長い餅を、弓の弦で切って神前に供えたのがこの餅の発祥です。平和を大事に、刃物を用いないで、糸を使うことになったようですが、いまでもこの餅は糸で切られています。
「しろ平老舗」の和菓子は見るからにきれい
一番最初の写真が、「しろ平老舗」の「近江しょこらSAKURA」を切ったところです。
桜風味の和風蒸しカステラに、ホワイトの生チョコをサンドした和洋折衷菓子。
わたしは試食し損ねましたが、食べた友達によるとかるかんにチョコをはさんだような感じとか。
近江展で眺めても、上の写真の「さくら詩」とか、とてもきれいで、桜スイーツ好きとしてはそそられる美しい和菓子が多く並んでいました。
きんかん大福も、きんかんが丸ごと入っていて、絶妙の味のようでした。
人気のひこにゃんが「おおすが」の人形焼きに
わたしも彦根城に会いに行った、人気ご当地キャラ「ひこにゃん」が人形焼きになって売られています。
その他、とうてい紹介しきれないほど、たくさんの近江のおいしいお菓子が近江展に集まっています。
14日(月)までに日本橋高島屋の大近江展へぜひ!
近江牛は日本一歴史ある牛肉です。
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日本橋高島屋「大近江展」で近江牛食べ比べ
その他、鮎や鯖、ゆば、お麩などおいしいものがいっぱいの大近江展
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日本橋高島屋「第28 回 琵琶湖夢街道 大近江展」で近江の美味を満喫しました
わたしが以前近江八幡と彦根を観光したときのまとめは
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美味の国、近江