三陸中村屋が7月から新たに売り出した新商品「三陸海福漬」(さんりくかいふくづけ)です。
三陸中村屋と言えば、昔から「三陸海宝漬」が有名。三陸の食材にこだわって、柔らかなメカブの醤油漬に、中村屋独自の技法「だまし煮」で柔らかく煮上げた三陸産アワビ、極上の銀毛鮭のイクラをトッピングした絶品。
料理の鉄人たちをはじめ、各界の食通から支持されていて、これまでテレビに何十回登場したかわかりません。
三陸海宝漬のベースはメカブですが、三陸海福漬のベースは「真昆布」と「がごめ昆布」のブレンド。そこに載っているのは、三陸産のあわびと北海道産のイクラ。
昆布がベースなので、よりうま味が強く、その分、塩分は控えめな感じで、甘みを感じます。
もしかしたら御酒飲みは味の濃い三陸海宝漬を好むかもしれませんが、ごはんの友として食べるわたしは、三陸海福漬のほうが食べやすく、疲れない、飽きない味で断然好み!
三陸の食材にこだわっていた三陸中村屋が、悔しい思いをしながら、北海道の食材を使理由は…ご存じのとおり、今年3月11日の東日本大震災。
三陸は大きな被害を受け、中村屋も海岸近くの冷凍庫が全滅し、7億円の損失を出しました。
幸い、従業員は全員無事で、本社と新工場、わずかな原材料は残っていたので、しばらくで出荷も再開したものの、多くを失った三陸水産業が復興するまでは、三陸以外の材料を使わなければ、商品が作れません。
というわけで、一部北海道産の食材を使った新商品がいくつか登場、この「三陸海福漬」もそのひとつです。
パッケージの上に張られた「一歩一歩前へ前へ岩手釜石」の文字に、三陸再興への思いが込められています。
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